特定技能「介護」は早めの採用を|受入れ上限12万6,900人、国内の留学生も特定技能へ

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特定技能介護で働く外国人介護人材と高齢者

介護事業者が外国人介護人材の採用を検討するなら、特定技能「介護」は早めに採用計画を立てることが重要です。その理由の一つが、介護分野の特定技能1号には受入れ上限が設定されていることです。2024年度から2028年度までの5年間について、介護分野の特定技能1号外国人の受入れ見込数は126,900人と設定されています。そして、この人数に関係するのは、海外から新たに来日する外国人だけではありません。日本国内の留学生なども、必要な試験等に合格し、要件を満たせば、国内で特定技能1号「介護」へ在留資格を変更して就職することができます。つまり、外国人介護人材の採用は「必要になってから探す」のではなく、「必要になる前から候補者と接点を持つ」という考え方が重要になっています。

介護分野の特定技能1号、受入れ上限は12万6,900人

政府は、2024年度から2028年度までの5年間について、介護分野の外国人材の受入れ見込数を次のように設定しています。

特定技能1号:126,900人
育成就労:33,800人
合計:160,700人

特定技能1号については、126,900人を5年間の受入れ上限として運用します。背景にあるのは、日本の介護人材不足です。政府は2028年度の介護分野について、約259,300人の人手不足を見込んでいます。これに対して、生産性向上による効果を約47,100人、国内人材確保による効果を約51,500人と見込み、それでも不足する人材への対応として、外国人材160,700人という受入れ見込数が設定されています。外国人介護人材は、日本の介護人材確保政策の中ですでに重要な位置を占めています。

介護職員は2026年度に約240万人必要

介護人材不足は一時的な問題ではありません。厚生労働省によると、日本で必要となる介護職員数は、2022年度の約215万人に対し、2026年度には約240万人、2040年度には約272万人になると推計されています。2022年度と比較すると、2026年度までに約25万人、2040年度までには約57万人を追加で確保する必要があります。日本人の採用、既存職員の定着、処遇改善、生産性向上などとともに、外国人介護人材の採用も人材確保策の一つとなっています。

特定技能「介護」は海外から来る人だけではありません

「外国人介護人材を採用する」と聞くと、海外で人材を募集し、試験に合格した外国人を日本へ呼ぶ方法をイメージする方も多いでしょう。しかし、実際の特定技能への移行ルートはそれだけではありません。すでに日本国内にいる外国人も特定技能へ移行します。その一つが外国人留学生です。日本語学校、専門学校、大学などで学ぶ留学生も、介護分野で必要となる試験等に合格し、その他の要件を満たせば、「留学」から特定技能1号「介護」へ在留資格を変更し、日本の介護事業所へ就職することができます。出入国在留管理庁も、特定技能への移行を希望する留学生に対して在留資格変更の手続きを案内しています。外国人介護人材を考えるときに、「海外から何人来るのか」だけを見ていては、実際の特定技能人材の動きを捉えることができません。

国内だけでも介護技能評価試験の合格者は約5万人

試験結果を見ると、特定技能介護が海外だけの採用市場ではないことが分かります。2019年4月から2026年1月末までの累計で、介護技能評価試験の合格者は177,007人です。そのうち海外での合格者は127,294人、国内での合格者は49,713人となっています。介護日本語評価試験についても、累計合格者162,470人のうち、海外が114,413人、国内が48,057人です。日本国内にも、すでに数万人規模の介護分野の試験合格者が存在しています。もちろん、試験合格者数と実際の特定技能「介護」の在留者数は同じではありません。しかし、介護分野の人材候補が海外だけではなく、日本国内にも相当数存在していることを示す数字です。

受入れ上限は単なる目標人数ではありません

126,900人という数字について、介護事業者が知っておきたい重要な点があります。これは単に「これくらい外国人を受け入れたい」という目標人数ではなく、受入れ上限として運用される数字です。実際に2026年には、別の特定技能分野である外食業で、受入れ上限への接近を理由として新たな受入れを制限する措置が実施されています。外食業では、受入れ上限50,000人に対して特定技能1号の在留者数が約46,000人となり、上限を超えることが見込まれたことから、2026年4月13日以降、在留資格認定証明書(COE)の交付を一時停止する措置が実施されました。新たな在留資格変更許可申請についても、原則として不許可とする運用が行われています。これは外食業の事例です。2026年9月20日現在、介護分野で同様の停止措置が決定された事実は確認できません。しかし、介護分野にも126,900人という受入れ上限があります。そのため、「必要になったら、そのとき採用すればよい」と考えるのではなく、制度の状況を確認しながら早めに採用計画を立てておくことが重要です。

「特定技能になった人を探す」だけではない

介護事業者の採用方法も変わってきます。すでに特定技能「介護」の在留資格を持っている人材を募集する方法だけではありません。日本国内で学ぶ留学生など、これから介護分野の試験を受験し、特定技能への移行を目指す人材と早い段階から接点を持つこともできます。候補者と接点を持ち、試験合格、卒業、在留資格変更を経て入社する。このような採用ルートを構築することも可能です。つまり、これからの外国人介護人材採用では、**「今すぐ働ける人材」と「これから特定技能になる候補者」**の両方を見ることが重要になります。

国内在住の特定技能人材を採用する方法もある

もう一つの選択肢が、すでに日本国内で働いている特定技能外国人です。勤務地、待遇、キャリアなどの理由から転職を希望する人材もいます。外国人介護人材の採用は、大きく分けると次の3つのルートがあります。

  1. 海外から新たに特定技能人材を採用する
  2. 日本国内で転職を希望する特定技能人材を採用する
  3. 国内の留学生など、これから特定技能へ移行する人材を採用する

一つの採用ルートだけに依存せず、事業所の採用時期や必要人数に応じて組み合わせることが重要です。

特定技能から介護福祉士を目指す

採用後のキャリア形成も重要です。介護分野には特定技能2号がありません。一方、外国人が介護福祉士国家資格を取得した場合には、在留資格「介護」で働くことができます。そのため、特定技能1号で採用した後、介護現場で経験を積み、介護福祉士国家資格を目指し、将来的に在留資格「介護」へ移行するという中長期的なキャリア形成も考えられます。外国人を単なる人手不足対策として採用するのではなく、介護職として育成し、長期的に働ける環境を整えることは、事業所側にとっても人材定着につながります。

訪問介護でも特定技能人材の活躍が始まっています

外国人介護人材が働ける範囲も広がっています。従来、特定技能外国人などは訪問介護等の訪問系サービスへの従事が認められていませんでした。現在は、介護職員初任者研修課程等を修了し、介護事業所等で一定の実務経験を有するなど、所定の条件を満たした特定技能外国人について、訪問系サービスへの従事が認められています。施設系サービスだけではなく、外国人介護人材が活躍できる領域は広がっています。

必要になってからではなく、必要になる前から

介護施設で退職者が出てから初めて、「特定技能外国人を紹介してほしい」と人材会社へ依頼する。これまで、この方法で対応してきた事業所もあるでしょう。しかし、介護人材不足は長期化すると予測され、特定技能には受入れ上限も設定されています。そのため、「今、何人必要なのか」だけではなく、半年後、1年後、2年後に何人必要になるのかから逆算して採用を考えることが重要です。今すぐ働ける国内在住人材を採用する。海外からの採用を進める。さらに、これから特定技能介護を目指す留学生などとも接点をつくる。複数の採用ルートを持つことで、欠員が発生してから慌てて人材を探す採用から、将来の人員計画に合わせた採用へ変えていくことができます。

特定技能「介護」の採用をご検討の介護事業者様へ

虎ノ門商事では、介護事業者の外国人材採用を支援しています。海外からの採用だけではありません。日本国内で転職を希望する特定技能介護人材や、日本国内で特定技能介護への移行を目指す外国人材なども含め、事業所の採用条件と人材の適性を確認しながら採用を進めます。重要なのは、外国人だから採用することではありません。日本語能力、介護経験、勤務地、勤務条件、夜勤への対応、転職理由、将来のキャリアなどを確認し、その介護事業所に合う人材かどうかを見ることです。

「今すぐ採用したい」
「半年後までに複数名採用したい」
「外国人採用を始めたいが、何から始めればよいかわからない」
「国内在住の介護人材を探したい」
「これから特定技能介護を目指す人材も採用対象にしたい」

このような段階からご相談ください。必要になってから探す採用から、必要になる前から候補者をつくる採用へ。特定技能「介護」の採用について、虎ノ門商事へお問い合わせください。


出典・確認日

厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」(2024年7月12日公表)では、2026年度約240万人、2040年度約272万人の介護職員が必要と推計されています。介護分野の特定技能1号126,900人、育成就労33,800人などについては、厚生労働省の2026年公表資料を基準としています。
留学生から特定技能への在留資格変更については、出入国在留管理庁が専用案内を公表しています。出入国在留管理庁「特定技能への移行を希望する留学生の皆様へ」

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